性器ヘルペスは治療を受けて症状がおさまったとしても、たびたび「再発」という形で顔を出すちょっと困った性感染症です。
症状が現れるのが大変デリケートな性器周辺であることから、精神的にも肉体的にもストレスを感じやすいですよね。
「一生付き合っていかなきゃいけないの?」「完治する方法は本当にないの?」と不安要素が多い性器ヘルペスですが、本当に完治はできないのでしょうか。
性器ヘルペスの再発頻度
性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの感染によって発症しますが、治療しても1年以内に約8割もの人が再発しているといいます。
10人中8人は再発していることから、性器ヘルペスに再発はつきものということがよくわかりますね。
再発頻度は一番多いのは年1~2回、次いで多いのが年2~3回という結果で、まったく再発しないという人はごくわずかという統計データもあります。
年10回以上再発する人も全体の約5%ということで、再発の頻度には個人差はあるようです。
性器ヘルペスは完治できないの?
再発頻度の統計データから見ても、初感染以降、何度も再発を繰り返す人が多い性器ヘルペスですが、現代医学をもってしても神経節に潜むヘルペスウイルスまでは退治できないといわれ、完治はむずかしいというのが現状のようです。
また、国立感染症研究所によると、ワクチンもまだ開発されていないとのこと。
やはり性器ヘルペスとずっと付き合っていかなくてはいけないのか…と悲しくなってしまいますが、こんな記事を見つけて将来への期待感が少し持てました。
ある泌尿器科医によると、「ヘルペスウイルスを除去するための手法は存在するが、除去したという証明方法が存在しない」とのこと。
これは泌尿器科診療では常識化しているであろう内容といいます。
実際にはヘルペスウイルスを除去できない、あるいは除去しにくいという結果だったようですが、「除去するための手法」が存在するということは、将来的に医学の進歩で性器ヘルペスが完治する方法が見つかるかもしれない!?と期待せずにはいられません。
完治できないなら、軽減する方法はないの?
性器ヘルペスの再発には前兆(むずむずしたかゆみ、違和感など)があることが多いため、前兆があったらすぐ抗ウイルス薬を服用することでウイルスの増殖が抑制され、軽い症状で回復期間も早まります。
初感染時は症状も重くて治るまでは時間もかかりますが、初感染でヘルペスウイルスに対抗する免疫力がついているため、再発時の症状は軽く済むことが多いです。
また、再発を繰り返すたびに症状が軽くなることが多く、年数が経つごとに再発の頻度は減っていくことがほとんどです。
とくに性器ヘルペスが発症して間もない方は、完治しないということに絶望的になりがちですが、症状が一番つらい初感染を乗り切れば再発は軽く済むことが多いので、将来を悲観することはありません。
ただ、先に述べたように再発の頻度にも個人差があり、何度も再発を繰り返して精神的・肉体的ストレスでつらいという方には再発抑制療法という治療法もあります。
これは、再発を年6回以上繰り返す方や再発時の症状が重い方を対象に、抗ウイルス薬を毎日服用するというもの。
私はひどい時には月1回再発しており、結婚したい人とお付き合いを始めたのをきっかけに再発抑制療法に踏み切りました。
初感染から10年以上経っていましたが、再発抑制療法をしていた1年間で一度も再発しなかったので、再発頻度の多い方や再発時の症状が重い方は医師に相談してみることをおすすめします。
性器ヘルペスとこれからも上手に付き合っていくために
再発の原因は、疲れ、精神的・肉体的ストレス、性行為、月経などがきっかけで起こります。
再発したとき、ご自身がどのような状態にあったかを観察してみましょう。
再発した原因を解消するように心がけることで再発回数を減らしていくことは可能です。
私が再発するときに多かった状態は、寝不足が続いていた、仕事のストレスが多かった、暴飲暴食、生理前などのときに再発が多かったのですが、あなたもこのようなときに再発した経験はありませんか?
自分を大切に、丁寧に生きる意識を少しでも持つと生活が変わり、あなたの身体も変わってきます。
食事・運動・睡眠の質を高め、自分なりのリラックス法やストレス解消法を取り入れて、再発しない快適生活の一歩を踏み出しましょう。
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