“ヘルペス”というと口まわりに水ぶくれができる口唇(こうしん)ヘルペスをイメージされる方が多いと思いますが、その症状が性器付近にあらわれる「性器ヘルペス」です。
口唇ヘルペスは日本人の10人に1人が経験しているといわれるとても一般的な皮膚病ですが、性器ヘルペスも口唇ヘルペスよりは少ないとはいえ、けっして珍しい病気ではありません。
誰にでも起こりうる身近な性感染症「性器ヘルペス」とは?
性器ヘルペスは男女ともに三大性病で、あらゆる性行為で感染する性感染症のひとつです。
男女とも感染するおそれがありますが、その割合は女性のほうが多いといいます。
男性の場合は、性器クラミジア、淋菌感染症に次いで多く10%を占めますが、女性の場合は性器クラミジアに次いで多く20%を占めるといわれています。
このように女性のほうが性器ヘルペスになりやすいのですが、それだけではありません。
症状も男性より重くなりやすい傾向があり、特に初感染のときは歩行困難で入院となるケースも。
しかし、逆に感染していても症状がほとんど出ないという人が6割もいるんだとか。
症状が出ないならいいに越したことはないような気がしますが、無症状の場合でもウイルス自体は存在するので、人に移してしまうというリスクもあるので注意が必要です。
また、性器ヘルペスは初感染で治療を受けても完治せず、ストレスなど様々な要因で再発を繰り返してしまうというやっかいな面もあります。
性器ヘルペスの潜伏期間
性器ヘルペスの潜伏期間には個人差があり、そのときの体調によっても変わってきます。
性器ヘルペスに感染してから発症するまでの潜伏期間は約2日~3週間といわれ、平均10日前後で発症します。
このように人によって潜伏期間に差があり、症状が出るまで本人は気づかないという特徴があるようです。
性器ヘルペスの初期症状
【男性の症状】
性行為などで感染後、10日以内に性器にかゆみや違和感が出ます。
さらに進行すると亀頭、包皮、お尻などの性器付近に数個から数十個の水ぶくれや潰瘍ができ、ヒリヒリ感や痛みの症状が出てきます。
症状が出始めてから7日前後に最も重症化するケースが多く、その水ぶくれが破れることでまた痛みを感じることも。症状が重くなると足の付け根にあるリンパ節が腫れたり、尿道から分泌物が出る場合もあります。
【女性の症状】
性行為などで感染後、10日以内に突然外陰部に痛みやかゆみが出ます。
次第に外陰、膣の入口、お尻などの性器付近に数個から数十個の水ぶくれや潰瘍ができ、中には膀胱や子宮頸部にまで及ぶ場合も。膣内にできる場合もありますがその場合は自覚症状が乏しいことが多いといわれています。
「排尿時の痛み」は女性の代表的な症状で、排尿のとき尿が皮膚にしみるような激痛を感じる人が多いようです。
また、足の付け根にあるリンパ節が腫れたり、37~39℃の発熱が続くといった症状が出る場合もあります。
私が性器ヘルペスに初感染したときの症状
私が性器ヘルペスに初感染したのは今から15年ほど前になりますが、最初は軽いかゆみから始まりました。
その軽いかゆみが次第に強くなり、痛みも出てきたのでおそるおそる鏡で性器をチェックしたところ約10個くらいの水ぶくれのようなものができていました。
こんな症状が出たのは初めてでしたし、だまっていても症状は落ち着くどころかどんどんひどくなり、座る・立つ・歩く・寝るなどのすべての動作もつらい状態に…。
特に排尿時は涙が出るほどの痛みで、我慢も限界になり数日後に婦人科に行きました。
「性器ヘルペス」と診断され処方された抗ウイルス薬で数日で徐々に症状は落ち着いていきました。
実は「性器ヘルペス」と診断される前に別の性病と誤診されて大変な思いをしましたが、そのときのことは下記の記事に書いています。
さいごに
性器ヘルペスの初期症状は、複数の水ぶくれや潰瘍となって症状がはっきりと出る場合が多いので、かゆみや痛みなどの初期症状が出た段階で婦人科を受診されることをおすすめします。
私は症状が出てからひどくなるまで数日我慢してしまいましたが、早めに対処すれば重い症状にならずに済んだのにと少し後悔しています。
場所が場所だけに、女性なら特に病院に行くのは気がひけるかと思います。
私もそうだったから病院に行くのが遅れ、症状も重くなってしまったので、このような症状が出たらぜひ悩んでいないで病院に行くことをおすすめします。
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